サウンドの波形編集でBGMをループさせたり、効果音を短くフェードアウトさせよう
フリー音源を
チョットだけ改造したいっす~
チョットだけ改造したいっす~
10秒の効果音を4秒に短縮したり
BGMをループさせたい……
そういう時は誰でもできる波形編集だ
BGMをループさせたい……
そういう時は誰でもできる波形編集だ
Unityと関係のない話になってくるがこのブログはゲーム開発応援ブログなので書く!前回紹介したフリーの音楽素材だが、実際にゲーム開発で使おうとするとちょっとした問題が出てくる。
- BGMのイントロを省きたい
- BGMを綺麗にループさせたい
- 10秒の効果音を5秒に短縮してフェードアウトさせたい
- 効果音の出だしをフェードインさせたい
フリー音楽素材サイトの利用規約には「加工・改変OK」と書かれている事が多い。加工や改変はどうやってやればいいのか?果たして素人でもできるのか?
実は結構簡単にできる
音声編集ソフトをダウンロード

そめ先生が使っている「SoundEngine Free」というフリーソフトを紹介しよう。今調べたら高校の教科書にも載ったことがある由緒正しい(?)フリーソフトなので安心して使おう。今のところWindows7まで対応となっているがWindows10でも動くと思う。
SoundEngine Freeのダウンロードはこちらのページ

インストールする時に出てくるツールバーとJWordプラグインはインストールしなくていいと思う
使い方はこちらのページでもまとめられている。難しいソフトではないのでちょっとした編集程度ならすぐ覚えられると思う。この記事では、個人制作のゲーム開発で具体的にどんな使い方をすればいいかまとめます。
Macの人はどうすればいいっすか?
……わからん。
えっ!w
オレにだって‥‥‥
わからないことぐらい‥‥ある‥‥
わからないことぐらい‥‥ある‥‥
(またそんな古いネタを……)
BGMのイントロを省きたい

短いゲームの場合、BGMのイントロが30秒も続くと、サビに到達する前にゲームが終わってしまう場合がある。そんな時はイントロを綺麗に削って、サビの部分がすぐ再生するようにしてみよう。手順は以下のとおり。
- 1)音源をWAV形式に変換
- 2)SoundEngineで削除したい波形部分をドラッグで選択
- 3)削除してファイルを別名保存(必要ならMP3形式に変換)
なんか簡単そうっすね
まあ実際簡単だし
誰でもすぐできると思うよ
誰でもすぐできると思うよ
まじっすか!?
フリー音源素材サイト「魔王魂」さんより、民族06というBGMを使って試してみる。SoundEngineはWAVファイルしか編集できないので、まずはフリー音楽素材サイトでよく使われるMP3ファイルをWAVファイルに変換しよう。

前回紹介した手法。まずはiTunesの上部メニューから 編集→設定→インポート設定 でインポート方法を「WAVエンコーダ」にする

するとオーディオファイルを選択した状態で上部メニューの ファイル→変換 で「WAVバージョンを作成」できる。これでWAVファイルに変換しよう。インポート設定がMP3エンコーダならMP3ファイルになるぞ

SoundEngineに貼り付けてみた。このあたりでサビが始まっている。波形の区切り目を見極めよう

波形を拡大ボタンで拡大することで、綺麗に削除できる区切り目を探す。この場合はサビの鳴り始めのところを区切り目にしている

ドラッグで選択し、右クリックのメニューから削除できる。綺麗に区切れていれば人間の耳では自然に聴こえるはずだ。あとはファイルを別名保存すればOK。必要ならiTunesを使って再度MP3形式に変換しよう
思ったより簡単に
できちゃいました
できちゃいました
そうなんだよね
高度なスキルとかいらないんだわ
高度なスキルとかいらないんだわ
BGMを綺麗にループさせたい
フリー音源のBGMの終わり際がフェードアウトしているような場合、先ほどと同じ要領で、ループ終了・開始タイミングで波形をカットすることで自然なループを作り出すことができる。
尺の終わり際が、尺の最初につながるように削除して調整。こちらはちょっと難しいので、何度も耳で聴きながらいい区切り目を見極めよう


SoundEngineの画面にある、リピートボタンを押して再生すると終わり際から最初にリピートしてくれる。サウンドの区切り目や、メロディの入りのタイミングに合わせればさほど難しくない
楽しいっすね~これ
自然な切り方ができると
バシッと決まるよね
バシッと決まるよね
フェードアウト、フェードイン
フリーの効果音を使う時、ゲームの使用箇所に合わせて尺を短くしたいときがある。例えば波の「ザザァァーーー……ン」という音を「ザザーン」くらいにしたいとか。そんな時は波形を短くカットし、終わり際を範囲選択して、右クリックで「フェードアウト」させよう。
ザザーン……ザザーン……という波の音

最初のザザーン以外を削除してから、ザザーンの終わり際にフェードアウトをかける。こうするとザザーン1回分のサウンドデータが出来上がるわけだ
拍子抜けするほど簡単っすね
30分あれば覚えられるよな
これ
これ

同じ手法でフェードインも設定できる。どうしても音の始まりが不自然になる場合はフェードインを入れて調整するのもいいかもしれないぞ
録音で効果音やボイスを作り出そう
SoundEngineには録音機能もある。身の回りのものを使って効果音を作り出すのもひとつのテクニックだ。
Unityインターハイ2016の本選出場作品「激走!!スターマイン(沖縄県・未来高校 沖縄学習センター)」。花火が上がる時の「ヒュ~」を口笛、「ドン」を太鼓、「パラパラ…」を太鼓に大豆をこぼす音で録音して作り出していた。また、キャラクターボイスも開発者の声を声録りしてデータ化している


花火のパラパラ音を
太鼓に大豆をこぼす音で
再現してるっすね!
太鼓に大豆をこぼす音で
再現してるっすね!
プロの現場でもこういう
効果音録りの技術は
使われているよ
効果音録りの技術は
使われているよ
「Dead Space 3」での効果音制作。3:00~あたりで音録りの現場が見られる
音の職人さんは日頃から色々な
「音」を聴いて制作に利用できないか
考えているらしいぞ~
「音」を聴いて制作に利用できないか
考えているらしいぞ~
「音」はゲームに手応えを作り出す。プログラミングに集中していると音がなくても形になってしまうが、サウンドはゲームを作る上で欠かせない要素のひとつ。プレイヤーが操作やアクションをするたびに必ず「音」を鳴らす工夫を入れてみよう!